ナレッジマネジメントと技術広報の結びつき

ORTでは、技術広報とナレッジマネジメントは強い繋がりがあると考えます。
これは、積み重ねてきた組織のナレッジが技術広報のコアとなる構造を持つからです。

この構造をご説明するためにはまず、技術広報の活動目的は何かを考える必要性がありますが、一般的に会社の規模やフェーズによって異なると考えられています。

シードやアーリーの時期では採用計画と同一になり、
ミドル期では自社の優位性や独自性を示す技術ブランド戦略と同一になり、
レイター期では文化の発信など企業ブランドの確立と関連付けられてきます。
どのフェーズにおいても特に採用とは密接な関係を持つため、「エンジニア採用のための技術広報」という位置付けがメジャーに感じる傾向があります。

しかしながら、技術広報という活動自体の本質は何かということを捉えると見方が変わってきます。

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企業テックブログ運用ノウハウ

テックブログは開発組織を抱える企業にとってデフォルトに近い存在として運用されています。その一方で、記事掲載の運用に問題を抱え、頓挫したり社員への負荷が高い状態で炎上したり、PV稼ぎのためにバズワードを取り上げるばかりにブランド力を損なったりしている現状もあります。

このドキュメントは、テックブログを狙ったターゲットに対していかに自社のテックブランドを届け、社内で負荷を高めることなく社員の協力を得ながら運用していくかということをテーマにした内容になります。

テックブログで目指す姿を定める

テックブログは主目標としてはエンジニア採用が大体を占めます。
ついで、企業の開発組織の認知度向上や、企業の技術力のPR(技術ブランディング)が目標として定められます。
全体を通して「企業プレゼンスの向上」と「採用の最適化」が貢献の軸になります。
このため、テックブログとして目指すべき姿は、「自分たちが何者で、何を目指す集団で、どのようなことを重視しているチームか」を多方面から示していくことになります。

ここでいう多方面は、記事の性格を指します。
開発組織の体制の紹介や、オフでの交流、基盤システムを支えるバックアップ部隊やプロジェクトマネジメント、技術の選定やトラブル対応の方法など様々な性格の記事を掲載するということを指しているとイメージしてください。
「テックブログを通じてどのような状態が確立されたか」を意識して定めると良いです。

これが「テックブログがこうなる」と定めてしまうと、メディアを育てる方向性になってしまい、本来テックブログが果たすべき姿からズレてしまう恐れがあります。

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